イタリア第6章(ローマ2/2)

イタリア第6章(ローマ2/2)

イタリア到着5日目 ~ローマ2日目~

 

ローマのホテル「ATLANTICO」でもフィレンツェ同様、基本的に「パン」or「ハム」しかない朝食であった。隅の方に寂しそうに置かれていたスクランブルエッグとトマトを乗せ優雅な朝食を頂いた。ただ、このホテルの朝食には日本人が多く、せっかくイタリアまで来たというのに一人旅の雰囲気が台無しであったのが残念だが、相手もそう思っていただろうか。

 

また、隣のテーブルも日本人ということで、あまり満足に楽しむことが出来ず、そそくさと朝食を食べ終わるとホテルを後にした。今日の天気予報は雨ということで、今日のローマ観光には過度に期待せずに、まず昨日やり残したあの場所へ向かった。

地下鉄でローマテルミニ駅からOttaviano駅まで向かう。昨日乗ったこともあり、ローマの地下鉄は慣れたものだ。

 

 

今日はまず昨日登れなかった「サン・ピエトロ大聖堂」のクーポラに登ろうと朝一で向かった。左は昨日撮影した写真で、聖ペトロが眠っているとされるペルニーニ作の大天蓋であるが、右側はそれを上から撮影したものである。人が豆粒のように小さいが、逆にこれほどまでにこの大聖堂は大きいのだ。

 

 

クーポラの内側の壁画はこのようなタイルで作られたモザイク画が一面に飾られている。クーポラ自体非常に大きい建物であるが壁画一つとっても妥協することは無く、細部まで非常に細かく作られていて、まさに圧巻の一言。

 

 

クーポラの上から見下ろす、バチカンとローマの街並み。上から眺める景色はまた格別で、15分は眺めていただろうか。徐々に天気も良くなり気が付くと雲はほとんどなくなっていた。しかしサンピエトロ大聖堂から眺める360度のパノラマは美しい。

私が知りうる世界遺産の中でもまずトップクラスの建築物はこの「サン・ピエトロ大聖堂」である。ピサの斜塔もコロッセオも素晴らしいが「サン・ピエトロ大聖堂」は一つ上を行っている。

 

 

左の写真の一番上に登った訳だが、どれだけ大きいか伝わるだろうか。写真では分かりづらいが、ドームの上の方に人影が豆粒のように映っている。それほどまでにこのドームは大きい。右はサンピエトロ大聖堂の門の上の11人の使途の像。近くで見ると10m近くあるだろうか、巨大な像にまた圧倒される。

 

 

そして大聖堂を後にして、東へ向かうことに。

 

 

テペレ川を渡り、ハドリアヌス霊廟を左手に見ながら進む。これは五賢帝の一人ハドリアヌスが自分と後継者のために建設した墓で、139年に完成した建築物であるが、こういうでかい建物がローマには至る所にあり街並みに溶け込んでいる。それがまた何とも不思議な感覚だった。

 

 

昼はナヴォーナ広場の近くのカフェで、やはりカプチーノとパスタを注文。12時前だったためか客は一人だけの貸し切りということで優雅なような多少気まずい雰囲気であった。ただ料理は本当にどこへ行っても美味い。

 

 

昼食を食べ終え、ナヴォーナ広場へと向かった。

ナヴォーナ広場は1世紀にドミティアヌス帝が造らせたドミティアヌス競技場が元になっており、朝市が有名な場所。噴水がいくつかあり人で賑わっているが、パフォーマンスの人も多く楽しい場所である。右の写真は鉄の像になりきったパフォーマンスで、最初は本物かと思ったほどだ。(Great!と言って€1入れたが、後から考えると自分でも出来そうだなと思う)

 

そして、ローマ建築の代表作の一つが見えてきた。

 

パンテオンである。

パンテオンとは118年から128年に掛けて、ローマ皇帝ハドリアヌスによって再建された神殿である。(初代パンテオンは紀元前25年に建築されるも焼失)

ローマの街並みを歩いていると突如現れるこのパンテオン。この建物がカフェの隙間から見える感じはギョッとする。これぞ聖闘士星矢で見た神殿そのものであり、建物の迫力はコロッセオやフォロ・ロマーノと肩を並べるほどである。入場料は何と無料。

日本で言う弥生時代に、ローマではこのような建築物が生まれていたと考えると古代ローマの技術力の高さを感じずにはいられない。

 

 

次に立ち寄ったのがこの「ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世記念堂」

昨日フォロ・ロマーノから見えたこの建物が非常に気になっており立ち寄ったが、この建物も非常にデカくて圧巻である。右上の写真は記念堂に登って撮影したものであるが、やはり人が豆粒のように小さい。

最終的に左下のエレベータ(有料!)で、この記念堂の一番上まで登ってみたが、上の馬は恐らく7m近くあり、ラオウを乗せる黒王クラスの大きさである。この記念堂に関しては1900年以降の建築ということで、古代ローマの建築物ではないが、デカいという意味で大好きである。

 

 

そしてローマと言えばの「トレビの泉」、「スペイン広場」に向かった。

コロッセオやパンテオンなどの、「デカいもの」や「古いもの」には異様に興味をそそられるのだが、いまいちこの二つは魅力的には映らなかった。

 

 

夕食はホテル周辺を散策し「La Locanda dei Pugliesi」というお店へ入る。客はまだ一人だけということで貸し切り状態なうえに、左の写真のようにオッサンがギターを弾き語りで弾いてくれ、一人パスタを食べながらギターでイタリアソングを聞くという何とも贅沢な夕食となった。

ウェイトレスのお姉さんも非常に良い笑顔で、お酒も入り、調子に乗ってチップに€10もあげてしまったが、これも良いローマの思い出になろう。

 

そして、この日がイタリア観光できる最終日であるが本当に来て良かったと思える旅路であった。デカい建築物を見ると汁が出る性分なのもあるだろうが、やはり建物の大きさには本当に圧倒された。

ローマで見た「サン・ピエトロ大聖堂」「コロッセオ」「フォロ・ロマーノ」「パンテオン」は深く心に刻まれたし、このブログを読んでいる皆さまにもぜひお勧めしたい観光スポットである。

 

そして、明日帰国という寂しい気持ちを抱えながら、眠りについた。

 

イタリア最終章(イタリアを振り返る)へつづく。